【メモ】備忘録兼所感
5月10日、母の日ですね。午前中、所用で街中を車で走りましたところ、自粛期間に比べてだいぶ車通りが多くなってきている印象です。中山@仙台周辺では久しぶりに渋滞を経験。
なんか新鮮・・笑
あまり気にした人はいないかと思いますが、母の日は世界の国々でもあるそう。日本の5月第二日曜日というのはアメリカに倣っているようです。
ちょっと前に子供が生まれ、女性(母親)の偉大さを改めて痛感した限りでございます。こんな発言をすると、女性蔑視だと叩かれるかもしれませんが・・日々、目の前のことに囚われているとそんな感謝の気持ちも忘れがちですが、ふと、自分がこの世に生を受けられた奇跡、母親(父親もですね)が命をかけて自分のことを生み、育ててくれたことに思いをはせる事も良いかと思います。
感謝や!感謝や!と言っているとどこぞの怪しい宗教のような感じですが、感謝の念を持つことは科学的にも健康効果が証明されつつあるようです。最近、趣味のように健康情報を収集していますが、意外と昔の人たちの知恵というのは正しかったんだな〜という気づきも多く、驚くこと多々。おばあちゃんの知恵的なものもバカにできないですね。
自分は兄妹が多めの家庭に育ったため、母の日のプレゼントも毎年兄弟みんなで一つのものを送っています。今年は高級?ドライヤー。両親も60歳をすぎて、物欲ゼロモードに突入しているので、勝手に選んで勝手に送っております・・笑
GWの外出自粛期間から、マインドフルネス瞑想を始めて見ました。
なかなか定量的な評価ができないので、継続のモチベーションを維持するのが難しいという面はありますが、瞑想はやればやるほど効果が大きくなっていくそう。
地道にコツコツと日々の継続が大事で、一日に長時間というより、毎日10〜20分程度でOKなので継続すべし、とのこと。勢い余って座布を買ってしまいました。衝動買いってやつ?
いや、ちょっと高いけど形から入るのも大事だ(と自分に言い聞かせる)
【書評】人生を面白くする本物の教養/出口治明
コロナの感染者数も徐々に低減してきて、このまま収束することを祈るばかりです。
自分はほぼ毎日、朝に運動(軽くジョギング、バーピー等)するのが日課です。
科学的な視点から見ると、ランニングは活性酸素の増加やストレスホルモンの観点から体に良いかという点には疑問があるそうですが、気分が良くなるのと虎視眈々と(?)狙っているフルマラソンの記録のためにも、こりゃあやめられんぞ、というところでございます。
毎朝のランニングのお供に聞いているのがaudiobookでありまして、面白かったのでオススメの紹介です。みなさんご存知、ライフネット生命の創立者の一人、出口治明さんの本書。
グロービス の動画で彼の公演が公開されておりますが、こちらもすごく面白い。知識を腑に落ちるまで咀嚼し、積み上げてきたという人なりの言葉のセンス、質問への回答の明快さがあります。相手が質問を喋ってる途中から頭に答えが浮かんでるのでしょう、衝撃的なレスポンスの速さでした笑
書のタイトルに「教養」と付されているものはたくさん販売されておりますが、では、教養とは何か?それを説明するのに、彼は(学歴は高くない)ココシャネルの言葉を引いています。
「私のような無教養な老婆でも、道端に咲いている花の名前を一日lに一つくらいは覚えることぐらいはできます。一つの花の名前を知れば、私にとって世界の謎が一つ解けたことになります。その分だけ私の人生と世界は単純になります。だからこそ、人生は楽しく、生きることは素晴らしい」
ビジネスに役立つとか、話題が豊富だと老若男女とのコミュニケーションの助けになるとか、そういう面ももちろんあるでしょうが、そういう利という観点を取っ払ってのシャネルの言葉、素敵じゃないですか?
複雑なこの世界で、自分は分からないことだらけ。でも、何かの手段で情報を得、学び何かしら1つでも知る。知ったことで、分かる範囲が少しずつ増えていく。それだけも楽しいですよ。
その知るための手段として、出口さんは
人、旅、本
の3つを挙げており、それぞれに踏み込んで解説しています。
日常の雑務はルール化し例外は作らない、1日1時間は読書をする、など彼なりのルーティンも興味深いところです。
こんなおじさん(失礼)、上司にいたら面白いだろうなぁ。
【書評】新・魔法のコンパス/西野亮廣
今日も天気がいいですね〜。半袖で外を歩くと(ステイホーム期間なので、必要最低限の外出でしたが・・)気持ちがいいくらいの気温でございました。
さて、本日読んだのは本書。
テレビ業界から突然に姿を消し、絵本作家としてデビュー。日本一のオンラインサロンのオーナーでありながら、アンチにめっちゃ叩かれてる(?)という印象でしたが、本書を読んで、彼の一部反響を呼びまくる行動が、計算し尽くされたものであったことがよくわかる内容でした。
(彼をよく思ってなくて、SNSで騒いでいる人。そのアンチ行為も彼の掌の中で踊らされてのことのようです。ご一読を・・)
(1)報酬に対する考え方
自分を含め、多くの社会人は多かれ少なかれ「自分の時間」を売って「お金」をもらっているという感覚があるかと思います。残業を頑張れば働いた時間分だけ、お金・残業代が手に入るというシステムからも、会社側が同様に捉えていることが透けて見えます。
一方、西野さんは本書の中で、「お金」は「価値」に対して支払われるものであると言い切っています。武井壮さんはじめ、多くの方々も同じような発言をしてらっしゃいますね。
一般企業で勤務するサラリーマンからすると、実感が持ちにくいところではありますが、例えば芸術家なりフリーランスで作品を発表している人をイメージするとわかりやすいかもしれません。作品を何時間かけて作ったか、どれだけ苦労したかは本質ではなく、出来上がったモノに対してどれだけ人々が価値を感じ、お金を支払っても良いと考えるか。
AIが人類の仕事を全て奪うなんてことはないそうですが、代替できるものはどんどん機械化されていく流れは続くでしょう。そのような状況下では、成果が同じであれば人がやろうが機会が短時間でやろうが、関係ないですよね。
来るべき日のために、会社勤めの人も意識しておかねばいけない価値観・認識かと思います。
(2)広告に対する考え方
こちらも、今までは力のある広告主が各種メディアを使って購買者に向けて発信、という構図が一般的でした。しかし、インターネットやSNSの普及により構図が大きく転換しています。西野さんは、その広告主と購買者の間にいて、SNS等で情報を拡散、すなわち広告媒体と同様な役割を担っている人々のことをセカンドクリエーターと位置付け、いかに彼ら・彼女らを取り込んでいくかが今後の広告戦略の鍵になるということを述べています。
目の付け所が面白いですね。
(3)積極的な相談を
アダムグラントの本にもアドバイスシーキングの重要性が述べられてましたね。本書では違う観点から、他者への相談というものを捉えてます。
西野さんはオンラインサロンを運営しており、そこに相談を投げかける。すると、レスポンスがくる。となると、レスポンスをした人は、傍観者じゃなくて当事者になります。
さてここで質問。
誰か知らない人が書いた本、自分が協力して完成した本。同じ値段で書店で売られていたら、あなたはどちらを購入しますか?
→(2)の広告にもつながりますね。
先日、TV番組でキングコングのお二人の特集をしておりました。それを見ると、なんと西野さん、はねるのトびらが絶頂期からすでに限界を感じ、絵本の創作活動に着手していたのだとか。時代に流されることなく、いかに冷静な目を持って将来を見ていたかがわかるエピソードですね。
文字も大きくページ数も少ないのですんなり読めますが、今後の働き方を考える上では示唆に富んだ本かと思います。
【書評】頭を鍛える5つの習慣/水上颯
東京でコロナに罹患し、山梨にこっそり帰宅していた20代の女性がメディアでもネットでも叩かれまくっております・・・ちょっと調べると簡単に顔写真なり出身地、年齢、本名ま出てきて、ネット社会の凄さと恐ろしさの両面を感じざるを得ないです。
もう既に叩かれまくっているので、ここで改めて論理立てての批判・非難は不要でしょう。
全国に目を向けると、好天が続いていることもあってかTVをつければ、観光地にたくさんの人が集まっています、とか、禁止区域なのに河川沿いでBBQをしている人がいます、というニュースでコメンテーターが苦言を呈するもの多数。
みんな我慢しているのに、自分たちばっかり好き放題しやがって!という内容の発言をしている方もいたようですが、本質はそこではなく。
罹患をしつつも山梨に帰ってしまった彼女も、行楽地に行って遊んでいる人たちも、考えるべきは、自分の行動・行為が将来的にどういう影響を及ぼしうるのか?という点ではないかと思います。もしかしたら、自分と接触した両親・友人が感染してしまうかもしれない、そして場合によっては命を落としてしまうかもしれない。
人は易きに流れやすいもの。それを考慮した上で少し未来を想像してみる。ちょっとの立ち止まりが必要なのかもしれませんね。
話変わりまして、ステイホームで再読して見ました。
東大クイズ王、水上颯さんの著作。
タイトルの5つの習慣とは、水上さんが日頃心がけている
勉強
読書
記憶
時間
アウトプット
の5つであり、その5つの習慣について、水上さんが気をつけていること、心がけていることが述べられています。にしても、開成高校出て東大理3に現役合格した人に、僕は凡人で〜と言われても、説得力なし!(僻み?)笑
天才、と言われようとも日々の努力が今の彼を形成していることは間違い無いんだなということがわかる一冊でございました。そもそも、クイズで問われる知識は後天的に身につけるしか無いので、インプットの効率はあるにせよ、限られた時間リソースの中で、どう頭に知識を詰め込むかの勝負ですからね。
自分が取り入れたいtips
⑴環境から整える。不要なスマホアプリは全部削除して、kindleのみインストールすべし。
⑵inputの時は5w1hで整理すべし。合わせて、きちんとインプットできているかを白紙への再現でチェックすべし。
⑶疑問メモ帳を作るべし。物事をぼーっと見ないで、知らないことはないか?という視点で見るべし。
⑷効率アップのために、睡眠を重視すべし(場合によっては食事より睡眠重視でいくべし)。
【書評】眠トレ!/三橋美穂
自分も含め、睡眠に対して不満が全くない!という人は殆どいないのでは。
統計情報を見ても、日本は韓国と並び睡眠時間(平均)が短いそう。
睡眠負債という言葉もメディアに露出し始め、睡眠不足の危険さ対して警鐘が鳴らされている現代ではございますが、多くの多忙な社会人にとって
・そんなこと言ったって、忙しくて8時間睡眠なんて物理的に確保できない
・理想は分かるけど、5〜6時間睡眠でなんとかやれてるし・・
という見方かと思います。
しかし、そういう考え方が大問題であることが科学的にも証明されつつあります。
・そもそも、十分に寝ていないから効率的に仕事ができず、長時間労働になっていないか
・5〜6時間でやれている、のはただやれているだけで脳のパフォーマンス的にはどうか
という視点が抜けてしまっているのですね(自戒の念も込めてですが・・・)
自分も遅くまで仕事をしていると、布団に入っても寝つきが悪かったり、中途覚醒で夜中に3度くらい起きてしまい、なかなか寝付けなかったりということが時々あります。
そんな状況を改善したく、何かしら知恵はないかと手にしたのが本書。
睡眠に関わるオーソドックスな知識から、忙しいビジネスマンに向けた具体的な対策まで書かれていて、すぐ行動に写せtipsが多数収められています。その中で、自分が早速取り入れようと思っている項目を抜粋して見ます。
(1)筋弛緩法、4−7−8呼吸法、カウントダウン法
単語だけ聞くと、なんの呪文じゃ?となりそうですが・・うまく寝付けない、睡眠の質が悪い原因の一つは、体が十分に緩んでおらず、血流が悪化しているため。ということで、寝る前に体に力を入れて緩めるという行為を意識的にして緩めてやるというのが筋弛緩法です。
4−7−8呼吸法というのは、4秒かけて鼻から吸い、7秒呼吸を止め、8秒かけて口から吐くというのを10回くらい繰り返す呼吸法。ヨガでも行われる呼吸法だそうで、リラックスに効果ありとのこと。DaiGoさんの本なり動画なりでも進められてましたね。
最後は初見のテクニック、カウントダウン法。布団に入ったら、呼吸をゆっくりしながら3秒に1カウント程度のペースで100から0に向けて数字をカウントダウンしていくというもの。アメリカの催眠療法士が開発したテクだそう。
(2)お腹周りを温める
よろしくないのはわかってても寝る前に冷たいものを口にしたり、冷え性だったりで深部体温が低めの時があります。腹巻きでそれを防止すべし、とのことです。
(3)夕食に食物繊維を摂るべし
夕食に食物繊維を気持ち多めに摂取することで睡眠の質が上がることが証明されているとのこと。食物繊維って、腸内環境を改善するだけでなく色々メリットがあるんですね。
これだけ科学が進んでいる昨今ですが、睡眠の全容解明、不眠へのベストアンサーの提示にはまだまだ研究を進める必要がありそうな。
現時点でわかっている最善の策をとる、というのが良さそうですね。
睡眠でお悩みの方はぜひ!
【書評】再読:極限力
最近、徐々に浸透し始めている(ような気がしてる)山岳ランニングなりトレイルランニングという言葉。実は山岳ランニングの中でも色々と競技が細分化されていて、スカイランニングなりVK(バーティカルキロメーター)なり、それぞれに得意とする選手がおります。
それらを含めた山岳レースの日本のトップアスリート16名を取り上げ、生い立ちなり強さの秘訣を探ろうというのが本書。再読でございますが興味深く読めました。
自分も市民ランナーで、年に1回はフルマラソンを走っています。なんとか3時間半を切れるペースで走れるようにはなったものの、サブスリーなんでまだまだハードルが高いと感じてます。余談ですが、大会に出場してスタート後、「苦しい。なんで申し込んだんだ過去の俺!」となるのは鉄板パターンでございます。でも、ゴール後の達成感なり自分に勝った感がなんとも言えず、日々のトレーニングなり大会出場を続けている次第でございます。
昨年は安達太良トレイルという山岳レース(約50km)に挑戦しました。
フルマラソンを凌駕するキツさで、ゴールまでに要した時間はなんと13時間。喉乾いたなとか足痛えなこの野郎(?)とか悶々としながら野山を13時間動き回り続けるという、狂気の沙汰。
普通のマラソンに比べると認知度が低いですが、世界的に見ても日本のレベルはそれなりに高く、国際レースでも活躍している方も収められています。
競技の性質上か、あまりライバルの話や他人に勝ちたいという欲求を口にしている人が少ないのが面白いところで、皆、自分に勝つには・自分がより達成感を得るには、というのを問いかけながらトレーニングしたり大会に出場したりしています。
TJAP:トランスジャパンアルプスレースという富山県から静岡県まで日本アルプスを乗り越えて走るという常人が思いつかないようなレースがありますが、そこで伝説的な記録を残し続ける望月選手も、連覇を成し遂げた後に立ち返り、すべての荷物を自分で背負って走るというルール以上の物を自分に課して完走しています。
誰に言われるでもなく、自分のため。
また、選手全員「限界」というものの捉え方に共通するものがあることも面白いです。
コロナでなかなか動き回れませんが、収束した時に鬱憤を爆発させるモチベーションにぜひ!
【オススメ】オールバーズ スリッポン
使っている靴がへたってきたので、自粛期間ということもありネットで靴を探しておったところであったこちらの靴。オールバーズ。
アマゾンの商品紹介には、
「世界一快適なシューズ」と米タイム誌で絶賛された、究極の履き心地のスリッポン
なんて大層な広告文句が並んでおりますが、見た目も可愛らしいし騙されたら騙されたでええわ!ということで思い切って購入してみました。
先日の午前中に注文したのですが、翌日届きました。
究極の履き心地、って言ってもねぇ・・と思いながら履いて少し歩きました。
疑ってすんませんでした、人生初のいい履き心地でございました 笑
・ソールが柔らかめで少しふわふわした感じです。と雖も、靴で物の上に立った場合にはその感覚はある、という不思議なソール。歩くと気持ちいいです。
・自分は普段27.5cmのサイズの靴を履いていて、今回US11=28cmを注文したのですが、靴下つけて履くと若干つま先がきついか?という印象です。(交換可)
・ウールの靴ってどうなんだろ、と思ってたけど予想していたよりは快適です。本日、最高気温@仙台が28度と夏日でしたが、ムレや不快感は感じませんでした。
ハマりそう・・笑
デザインが嫌いじゃない人、履き心地の良い靴をお探しの方はご一考くださいませ。
【書評】まんがでわかる 最高の体調
プライベートでも様々なことがあり、久しぶりの更新になります。
GWで天気もよく、本来であればお出かけ日和、というところですが・・・コロナの影響もあり、そんな雰囲気ではないですね。幸い、自分は自粛を要請されている業種に就業しておらずですが、飲食店や宿泊施設、遊戯施設等に勤められている方々は本当に苦しい思いをされているかと思います。一日でも早く、状況が改善することを祈るばかりです。
外出自粛期間ということで、基本的に家にこもって買ったまま読んでいなかった本を貪るように読んでおります。その中の1冊。
まんがじゃない版は以前読んでおりましたが、パレオファン?としては買わざるを得ないでしょうということで、購入&読了致しました。まんがじゃない版のエッセンスを抜き出してわかりやすいように漫画仕立てにしたような内容になっております。
食品メーカーの広報部門で働く安藤すずが、外部から業務改善のためにお願いしたコンサルタント結城玲也に指導を受けながら、パレオ式の生活を身につけて体調を良くしていき、最終的に成功を収める、というストーリーです。
・体調を改善する具体的手法
1.腸内環境を整えるために、発酵食品と食物繊維を摂取すべし。
2.自然の力を生活に取り入れて、ストレス解消と集中力アップを。
3.不安も現代病。未来を現在に近づけることで対処すべし。
4.マインドフルネスと畏敬の念でストレス対策
5.ゲーム感覚を取り入れるべし〜単純なルール、数値化
6.アイマスクと耳栓で睡眠の質を向上を
東京の感染者数も2桁で安定したか、と思ったらまたしても3桁に逆戻り・・・。
楽観視はできませんね。
早く収束しますように・・
【書評】世界一プロ・ゲーマーの「仕事術」勝ち続ける意志力/梅原大吾
どの分野でも「一流」と呼ばれる人の言葉は、どこか研ぎ澄まされた感性のようなものを感じます。イチロー然り、野村監督然り。
スポーツ、学問とはまた異なりますが、e-sports界のレジェンド、梅原大吾さんの本書からも、自分はどこか似たような匂いを感じました。
著者の梅原さんはギネスで最も長く稼いでいるプロゲーマーとして認定されているほど、ゲーマー界では有名な人物。
姉の影響で始めたゲーム、徐々に格闘ゲームにのめり込んでいき、中学生の時にアメリカの大会で世界チャンピオンに。
その後、一旦ゲーム界を離れ、麻雀の世界に飛び込みます。そこでもかなりの強さをみにつけるものの、違和感を感じ、続いてなぜか介護業界へ。そして、ひょんなことからゲーム業界に戻り・・・というざっくりとした経歴です。
本書には、その一連の流れであったり、勝負に向かう際の心構え、日々の送り方等が淡々と述べられています。随所に彼なりのセオリーが見え、興味深い作品になっています。
●気になることをメモする
気になったことは必ずメモするようにしている。その時に時間があるわけではないので、後で絶対に解決しないといけないと心に決め、直感的に「問題になるかも」と感じたことは全てわかりやすく箇条書きにしておく。僕の場合はいつも携帯電話にメモしている。
●根性論も大事かも
(麻雀の世界に飛び込んで、強いTさんという方が打つのを見ている際)見ていられるときは1日10時間でも見ていた。そこには、少しの見栄もあった。目を離した瞬間、「ウメのやる気はその程度のもんか」と思われるのが嫌だった。
●努力とは
考えることを放棄して、ただ時間と数をこなすのは努力ではない。それはある意味、楽をしているとさえ言える。頭を使って考えることの方が苦しいから、それを放棄してガムシャラに突き進んでいるのだ。
●目的は成長し続けること
大会を一つの目標に過ぎないと考え、自身の成長を目的と決めてからは、大会の結果にあまりこだわらなくなった。勝っても負けても、同じ気持ちで努力できるようになった。毎日やるべきことは、大会の結果に左右されるべきものではない。
ゲームの世界といえども、トップに立つ人は言語化能力が高いなぁと、素直に脱帽でございます。
【書評】夫のちんぽが入らない/こだま
登録しているaudiobookで聴き放題の作品に入っていたので、朝のランニングがてら聞いてみました。タイトル的におちゃらけ系のエッセイかと思いきや、著書こだまさんの人生、苦悩、葛藤が素直な言葉で書かれており不思議な読後感のある作品でした。
主人公のこだまさんは、北海道のど田舎に3姉妹の長女として生まれます。
大学進学を機に「こんな田舎を離れてやる!」と東北の大学に進学した彼女、新しい住まい(荘)に入居した途端、遠慮なく?自分の部屋に転がり込んできてカラーボックスを作ってくれたり、冷蔵庫のお茶を買ってに飲む男。それが、のちに彼女の夫になる人でした。
お互いの時間を大事にしながらも、仲を深め合っていく2人は自然と結婚に至ります。穏やかで幸せそうに見える2人には、とある秘密が・・・それが本書のタイトルです。
ジョンソンのオイルを塗ってみたり、色々と試行錯誤をしますが結局はダメ。
教員として働く2人には大きなストレスがかかり、著者も旦那さんも病気に・・。一時期は子供を作るために投薬を止めたり努力はするものの、最終的には子供を作らずに生きる選択をし、本書はそこまでで終わっています。
ち●ぽが入らないのは、男女双方に原因があるのだと思いますが、こだまさんは母親の影響(小さい頃から起こりまくり、不機嫌になりまくり)も受け、自分を責め続けます。そのメンタリティは、教員をしている学校の生活にも影響を及ぼし、学級崩壊を引き起こしている少女のことも、自分がもっと力があれば、とか、これは大人の都合の良い考え方なんじゃないか?とか、自問自答を繰り返すあまり、病気になってしまいます。
メンタル・心の病気で病んでしまう方はたくさんいらっしゃいますが、そういった人たちの「心の声」が聞こえるようで、胸が苦しくなるような、一方でそんなに自分ばっかり責めなくても、と思ってしまう記述でした。
そういった人たちの理解を深めるにも、参考になる1冊かと思います。