ずんのブログ

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【書評】新・魔法のコンパス/西野亮廣

今日も天気がいいですね〜。半袖で外を歩くと(ステイホーム期間なので、必要最低限の外出でしたが・・)気持ちがいいくらいの気温でございました。

さて、本日読んだのは本書。

キングコング西野亮廣さんの著作、「新・魔法のコンパス」。

テレビ業界から突然に姿を消し、絵本作家としてデビュー。日本一のオンラインサロンのオーナーでありながら、アンチにめっちゃ叩かれてる(?)という印象でしたが、本書を読んで、彼の一部反響を呼びまくる行動が、計算し尽くされたものであったことがよくわかる内容でした。

(彼をよく思ってなくて、SNSで騒いでいる人。そのアンチ行為も彼の掌の中で踊らされてのことのようです。ご一読を・・)

 

(1)報酬に対する考え方

自分を含め、多くの社会人は多かれ少なかれ「自分の時間」を売って「お金」をもらっているという感覚があるかと思います。残業を頑張れば働いた時間分だけ、お金・残業代が手に入るというシステムからも、会社側が同様に捉えていることが透けて見えます。

一方、西野さんは本書の中で、「お金」は「価値」に対して支払われるものであると言い切っています。武井壮さんはじめ、多くの方々も同じような発言をしてらっしゃいますね。

一般企業で勤務するサラリーマンからすると、実感が持ちにくいところではありますが、例えば芸術家なりフリーランスで作品を発表している人をイメージするとわかりやすいかもしれません。作品を何時間かけて作ったか、どれだけ苦労したかは本質ではなく、出来上がったモノに対してどれだけ人々が価値を感じ、お金を支払っても良いと考えるか。

AIが人類の仕事を全て奪うなんてことはないそうですが、代替できるものはどんどん機械化されていく流れは続くでしょう。そのような状況下では、成果が同じであれば人がやろうが機会が短時間でやろうが、関係ないですよね。

来るべき日のために、会社勤めの人も意識しておかねばいけない価値観・認識かと思います。

(2)広告に対する考え方

こちらも、今までは力のある広告主が各種メディアを使って購買者に向けて発信、という構図が一般的でした。しかし、インターネットやSNSの普及により構図が大きく転換しています。西野さんは、その広告主と購買者の間にいて、SNS等で情報を拡散、すなわち広告媒体と同様な役割を担っている人々のことをセカンドクリエーターと位置付け、いかに彼ら・彼女らを取り込んでいくかが今後の広告戦略の鍵になるということを述べています。

目の付け所が面白いですね。

(3)積極的な相談を

アダムグラントの本にもアドバイスシーキングの重要性が述べられてましたね。本書では違う観点から、他者への相談というものを捉えてます。

西野さんはオンラインサロンを運営しており、そこに相談を投げかける。すると、レスポンスがくる。となると、レスポンスをした人は、傍観者じゃなくて当事者になります。

さてここで質問。

誰か知らない人が書いた本、自分が協力して完成した本。同じ値段で書店で売られていたら、あなたはどちらを購入しますか?

→(2)の広告にもつながりますね。

 

先日、TV番組でキングコングのお二人の特集をしておりました。それを見ると、なんと西野さん、はねるのトびらが絶頂期からすでに限界を感じ、絵本の創作活動に着手していたのだとか。時代に流されることなく、いかに冷静な目を持って将来を見ていたかがわかるエピソードですね。

文字も大きくページ数も少ないのですんなり読めますが、今後の働き方を考える上では示唆に富んだ本かと思います。