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【書評】世界一プロ・ゲーマーの「仕事術」勝ち続ける意志力/梅原大吾

どの分野でも「一流」と呼ばれる人の言葉は、どこか研ぎ澄まされた感性のようなものを感じます。イチロー然り、野村監督然り。

スポーツ、学問とはまた異なりますが、e-sports界のレジェンド、梅原大吾さんの本書からも、自分はどこか似たような匂いを感じました。

 

著者の梅原さんはギネスで最も長く稼いでいるプロゲーマーとして認定されているほど、ゲーマー界では有名な人物。

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姉の影響で始めたゲーム、徐々に格闘ゲームにのめり込んでいき、中学生の時にアメリカの大会で世界チャンピオンに。

その後、一旦ゲーム界を離れ、麻雀の世界に飛び込みます。そこでもかなりの強さをみにつけるものの、違和感を感じ、続いてなぜか介護業界へ。そして、ひょんなことからゲーム業界に戻り・・・というざっくりとした経歴です。

本書には、その一連の流れであったり、勝負に向かう際の心構え、日々の送り方等が淡々と述べられています。随所に彼なりのセオリーが見え、興味深い作品になっています。

 

●気になることをメモする

気になったことは必ずメモするようにしている。その時に時間があるわけではないので、後で絶対に解決しないといけないと心に決め、直感的に「問題になるかも」と感じたことは全てわかりやすく箇条書きにしておく。僕の場合はいつも携帯電話にメモしている。

 

●根性論も大事かも

(麻雀の世界に飛び込んで、強いTさんという方が打つのを見ている際)見ていられるときは1日10時間でも見ていた。そこには、少しの見栄もあった。目を離した瞬間、「ウメのやる気はその程度のもんか」と思われるのが嫌だった。

 

●努力とは

考えることを放棄して、ただ時間と数をこなすのは努力ではない。それはある意味、楽をしているとさえ言える。頭を使って考えることの方が苦しいから、それを放棄してガムシャラに突き進んでいるのだ。

 

●目的は成長し続けること

大会を一つの目標に過ぎないと考え、自身の成長を目的と決めてからは、大会の結果にあまりこだわらなくなった。勝っても負けても、同じ気持ちで努力できるようになった。毎日やるべきことは、大会の結果に左右されるべきものではない。

 

ゲームの世界といえども、トップに立つ人は言語化能力が高いなぁと、素直に脱帽でございます。