ずんのブログ

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【映画】この世界の片隅に

時は太平洋戦争末期、舞台は広島県の呉。広島から呉の書記官、周作の元に嫁いだ浦野すずを描いた物語。

広島市で生活を送るすずの元に突然の縁談話が舞い込み、嫁いだ先は書記官の北條家。どこかおっちょこちょいなすずは、姑のケイコに小言をいわれながらも、持ち前の明るさと知恵で徐々に家、地域に受け入れられていく。

平穏な日々を送るすずであったが、戦火により状況が一変。毎日のように空襲警報が鳴り響き防空壕を出入りすることに。そんな中、義理のお父さんのお見舞いに姪の晴美と出かけたすずは、投下された時限爆弾により目の前で晴美と自分の右手を失ってしまう。

自暴自棄になり、全てを捨てて広島に帰ろうとするすずであったが、自分の気持ちと素直に向き合い、自分の居場所は呉であり、この世界の片隅で自分を見つけてくれた周作へ心から感謝している自分に気がつくのだった。貧しいながらも日本は復興に向かっていく・・。というストーリーです。

はだしのゲン火垂るの墓など戦争をテーマにした作品は何本か見ましたが、本作も特に若い人に戦争の悲惨さを伝える良い材料になるのではないかと思います。教科書だと1945年8月6日に広島にリトルボーイという名の原子爆弾が・・という文字の羅列になってしまいますが、被害者「1」にも人生があり、家族や友人がいるということだけは忘れてはならないことですよね。

不勉強でしたが、最近池上彰さんの本で日本も戦争中に原子爆弾の破壊力に目を付け、作成に向けて動いていたことを知りました。結果、日本や唯一の被曝国となり核兵器廃絶を訴える立場にありますが、戦争の状況によっては日本も原爆を落とした側になっている可能性がゼロではなかったことを考えると少しゾッとします。

北朝鮮が不穏な動きをしていますが、他人事だと思わず注視せねば、と思う今日このごろです。