ずんのブログ

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【映画】風が強く吹いている

三浦しをん原作小説の映画化。

陸上の弱小校”寛政大学”のメンバーが、夢の箱根駅伝を目指し、シード権を得るまでを描く。(ネタバレ)アマゾンプライムで無料で視聴可。

主人公は、小出恵介が演じる灰二と林遣都演じる走(カケル)の2人。

灰二は父親が陸上競技スパルタタイプの監督で、逆らうことなく、そして自分の思いを隠すように陸上に打ち込んできた。そんな中で右膝を故障、反発するように寛政大学に入学。しかし、陸上と距離を置きたいと入学した大学生活の中で、少しづつ箱根を走りたいと言う思いが芽生えてくる。

そこで出会ったのが、陸上の監督を殴り、いわば飛び出すように実家を出て、学校で野宿をしていたマラソンエリートの走であった。

灰二がなんとかかき集めた10人。シード権もないため予選会からのスタートだったが、メンバー同士、ぶつかりながらもなんとか出場を決める。

とうとう迎えた箱根駅伝当日。自らアンカーとなった灰二。ゴール直前で右膝の爆弾が爆発してしまうが・・果たして結果はいかに?

 

ja.wikipedia.org

 

駅伝は個人競技と言う一面もありつつ、たすきを繋がなければならないと言う、団体競技でもあります。箱根駅伝クラスの大きな大会になると、各区間ごとに選手の特性を生かして配置したり、他の大学の配置も考えて駆け引きをしたり、と言うゲーム的要素が生まれてきます。

一方、選手としては、自分の担当している区間でより早く走ることを目標にするのはもちろんですが、同時にたすきを繋がねばと言う義務感・思いも生まれてくるわけです。1年間365日、仲間と苦しい練習を続けてきたたすきを自分のせいでとぎらせてしまうと言うのは、半端ないプレッシャーですよね。私なんぞ、想像できませんが・・

そう言うプレッシャーもあってか、近年もぶっ倒れた駅伝の女子選手が、這いつくばってたすきをつないだことで問題提起がなされたことがありましたね。

www.j-cast.com

 

選手頑張った!苦しい中なのに、気持ちでたすきをつないだのは偉い!と美談にしたい一方で、果たしてこういった事例が美化されすぎてしまうことはちょっと待ったをかけねばならないのではないか、と言う個人的スタンスです。

選手生命に関わるような怪我であればもちろんですし、場合によっては日常生活レベルでも支障が出るようなケースもゼロではないですからね。少なくとも、指導者が外部からたすきをつなぐことを強制するようなことはあってはならないでしょうし、本人が「走る」といったとしても、状況を冷静に判断し、外から止めてやることも必要なのではないかと思います。本人が自分で”辞めた”といってしまえば、仲間からの当たりも気になってしまうところですし、そういう意味では指導者や外部の一歩引いた立場が命令するような形で結論を出すことが肝要なのかと。

 

話は戻って箱根駅伝

なんと、スタートは1920年だそう。現在の総距離は往復217km(長!)であり、20校の大学と関東学生連合による合同チーム、計21チームで優勝を争います。優勝争いももちろん注目ですが、一方で10位以内に入ると翌年のシード権が得られると言う、こちらも見応えあり、ドラマありの競争になっております。

自分が小さい頃は、なぜ大人たちは年明けからただ人がひた走る姿を映している箱根駅伝を楽しそうに見ているのか理解不能でしたが、自分が走るようになり、そのドラマ性含めたちまちファンになってしまいました。youtubeでも見られますが、予選会の様子、各選手の特集、さらには各選手を支える人たちの特集など、ドラマに続くドラマがあります。

近年は青山学院が注目を集めておりますが、来年はいかに!?