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【書評】進化する勉強法 竹内龍人

和田秀樹に始まり、東大合格者や弁護士が著者の勉強法の本。高校受験の際には結構読み込み、読んだことを盲目的に信じ(何せ、著者が皆高学歴だから・・)受験勉強に勤しんだものです。結果、大学には無事合格できたからよかったものの今振り返るとどれだけ効率的に勉強出来きていたのかは不明なところです。

 

本書は、心理学的な実験から「効果アリ」と認められた勉強法をこれでもか!というくらいに紹介してくれたものです。根拠となった実験の概要まで紹介してくれていて、さすが大学の先生・・という印象。本書を読むと、いかに他の勉強法が個人的な体験・経験によって効果があったっぽいものを自信満々に述べているかがよく分かります。

実際、同じ受験を2度、異なる勉強法で勉強して臨むというのが不可能なので、定量的な心理学的な実験が重要になってくるわけですね。

本書の中から、個人的に刺さった内容を抜粋してご紹介。

 

・集中学習は効果が薄い

授業でなった内容は、その日のうちに家に帰ってすぐ復習しましょう!何度も再読して、教科書の内容を頭に入れましょう!なんてことは教育界の常識のようになっておりますが、実験結果からすると、効率の悪い勉強法の一つ。

短期記憶にある内容を何度も引っ張り出してきても、覚えた(長期記憶化した)と思い込んでいるだけで、実際にはすぐ忘れてしまう模様。それを防ぐためにも、忘れかけた頃に苦労して思い出す、「分散学習」が効果的。

・ランダムさが鍵

例えば、数学でいうと1つの分野ごと着実にマスターして・・・という積み重ねを意識するよう指導されてきます。確かに理解するためにはある程度時間をかけて集中的に学習することが不可欠のようですが、少しでも身についたら分野を限定せず「ランダム」に勉強すべきとのこと。体にスキルを身につけさせる場合も同じだそうで、ゴルフでも、ドライバーをずっと練習して、飽きたらアイアンに〜というのではなく、いろいろな種類の練習を最初から交互に行う方が効率が良い。そうすると、各練習を客観的に見られるようになるし、応用力がつく。

・褒め言葉の掛け方に注意

「頭いいね!」って、褒め言葉として何も間違ってないと思ってました。でも、結果やその人の能力を褒めることを繰り返すと、やがてモチベーションが下がり、不正を働く可能性も高まる。それゆえ、褒めるときは「頑張りやプロセス」を褒めるべし。

 

エビデンス大好きな方には激しくおすすめです!

 

https://www.amazon.co.jp/進化する勉強法-漢字学習から算数、英語、プログラミングまで-竹内-龍人/dp/4416619545/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1550897666&sr=8-1&keywords=進化する勉強法