【雑感】物事の捉え方
・先日、お笑い芸人小籔一豊のトークライブ(小籔大説教)があったので行ってきました。友人に誘われ、なんの気なしに「楽しけりゃいいや」くらいのスタンスで行ったのですが、これが面白かった。内容自体、コントやふざけた話というものではなく、小藪が人生哲学を語り、観客の質問、相談を受けそれに回答していくというもの。
吉本の舞台で最年少の座長となった彼、大いに悩み、朝まで眠れないような日々も過ごしたそうな。そんな状況下で読み漁った自己啓発の本や宗教(仏教)の本から得た思想が、人生哲学の基礎になってる模様。
会場に入ると、大きな文字で
「生まれてきた意味を考えろ」
「最悪なことが起きたら、まず自分が悪いと思え」
との看板が・・笑
さすが一流のお笑い芸人、話が面白いし、例を引くのが本当に巧み。難しい話もスッと腑に落ちるように語ってくれました。
色々と個別の相談には回答していたのですが、主張としては看板に書かれていた上の2項目かと。
「生まれてきた意味を考えろ」
日々、人は大小様々な悩みを抱えながら生きている。苦しくて、投げ出したく成るときもある。けど、ふと立ち止まって考えてみる。眉毛の形が決まらないのは、あなたの人生でそれほど大事なことなのか?上司がムカつくからって、80年のあなたの人生のなかでどれほどの重要性を占めているのか?目の前の事に集中するのも大事ですけど、しんどくなったら、一つ高い視座で物事を捉えなおしてみる、それも大事ですよね。
「最悪なことが起きたら、まず自分が悪いと思え」
これも結構興味深い話でした。彼の周辺にいる一流のお笑い芸人と売れない芸人の差。それはこの考え方が出来ているかどうか。
一流の人は、例えば舞台・テレビ番組で大ウケしても自分の悪かったところを反省し、おごるところが無い。一方で、売れない芸人達はウケなかったことを周囲の環境のせいにする。観客が、とか前に出ていたペアのせいで、とか。傍からみると、一流の人ってそんな考え方でどこから充足感を得られるのだろう、と思ってしまうのですが、きっと自己成長等他の部分に目をむけているのではないかと。
・祖母と祖父
自分は30歳を越えたが、幸いなことに祖母も祖父も身体に一部ガタが来て入るものの、健在である。
祖父は以前脳の血管が一部詰まって倒れ、以降半身が麻痺しているような状態で日々を送っている。一方祖母は、身体面では節々に痛みがあるとのことであるが、とりあえずは健康で、祖父の介護をしながら日々を送っている。
祖父は倒れる前は「快活」という感じの人だったが、一旦倒れてからは性格も変わってしまった。涙もろくなったし、自分の思い通りにいかないと、介護をしてくれている祖母に当たる。恐らく、体が自由にならないことでストレスも大きいのだろう。
先日、祖母が除雪作業中に転倒し、股関節を骨折してしまった。年齢により骨密度が低かったこともあって、治癒には2ヶ月程度は掛かる見込みだ。現在はだいぶ落ち着き、リハビリに励んでいる。
びっくりしたのが、リハビリのときに出た言葉。
祖母は軽い認知症で、1週間前に孫が会いに来たことも忘れてしまうこともあるくらいに症状が進んでいる。それにも関わらず、
「じいちゃんの面倒をみなければいけないから頑張る」
と言いながらリハビリに励んでいる。
自分の体も痛みがあったりで大変な中、しかも介護を「してあげている」立場なのに文句を言われるという、傍から見れば投げ出したくなるような状況の中なのに、そんな言葉が出てくるなんて、自分の中では衝撃だった。
人を突き動かす原動力って、何なのか。
そして、人の繋がりってこんなに力を持ってるのか。
何気ない一言でしたが、なんかずんと心に響きました。