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【書評】ご冗談でしょう、ファインマンさん

ノーベル物理学賞受賞者。こんなフレーズを聞いて、みなさんはどんな人物像を思い描きますか?別に悪意はないのですが、自分は「すごく頭が良いけど、ちょっと変わった人」みたいな漠然としたイメージがあります。

お盆の休みを利用して読んだ本書は、いい意味でそのイメージを壊してくれるものでした。

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リチャード・ファインマンと言えば、ノーベル物理学賞受賞者で、ファインマン物理学なんて大学で使用する教科書のタイトルににもなるくらいの超・有名物理学者です。高校の物理の先生も「この本はすごい」と太鼓判を押していた記憶があります。

そんなファインマン氏の伝記(というか過去のエピソード集?)が本書です。

ユーモアといたずら心を忘れず、それでいて芯を通すところは通す、そんな生き方をしています。特に印象的だったのは、物理学というフィルターを通しての彼の「理解」の深さ。

謙遜もあるのでしょうが、浅い理解では自分はすぐ忘れてしまうし、みんな分かったつもりで本当はわかっていない。そんなフレーズが何度も出てきます。教科書や本で学んだことを、腹の底から理解し、次につなげる。それが彼の成果につながっているのだと痛感させられます。

(ある簡単な原則から導かれる問題をある研究者にしたところ、長期間物理学を勉強しているはずなのに解けなかった故、そんなんでいいの?と思ったエピソードなどがかかれています)

理系に限らず、彼を知るには、そして1ノーベル物理学者の思考をしるには打ってつけの一冊です。いたずら集としてもなかなか面白いという噂も・・。