【漫画】ベルサイユのばら
池田理代子氏の代表作にして超有名作。中学生の時に一度友人から借りて読んだのですが、最近中古で購入したので年末年始の休みで一気に読みました。
フランスに生まれた麗人オスカルとオーストリアからフランスに皇太子の后として嫁いで来たマリーアントワネットの生誕からフランス革命までを描いた作品です。フィクションですが、史実に基づいているストーリーです。
純粋に物語としても楽しめるのですが、今回はふと思いました。
マリーアントワネットについて「ちゃんと」知っている人ってどれくらいの割合いるのだろうか?と。
恐らく自分も含め、高校時代に世界史をかじった程度の人だと
・ルイ16世のお嫁さん
・フランス革命の時にギロチンで処刑された
・世間知らず(飢えに苦しむ市民に「パンがないならケーキを食べればいいじゃない」発言)
・自分は贅沢し、一般市民を苦しめた
・絶世の美女
くらいかなと。少なくても、あまり良いイメージを持たれていない方が大半だと思います。そんな人には是非本作品を一読願いたいと思います。
もちろんフィクションなので描かれていることがすべて正しいわけではないでしょうし、アントワネットを擁護するつもりもないのですが、テレビで植え付けられたイメージや教科書の数行の記述からの勝手な想像の力って怖いなって思いました。
彼女が自身の贅沢のために市民を苦しめる結果となったのは事実のようですが、もし自覚なしにやっていたとしたら。后というあまりに一般の生活からかけ離れ過ぎてしまい、市民の状況を知る術がない状態であったとしたら。市民の不満のはけ口として、歴史の流れの中での、ある種シンボル的な処刑であったとしたら。
恐らく彼女の事を正しく、もしくは誤って認識していたとしても現代の生活を営む上では全く影響がないと思います。でも、一事が万事、現代の安保や北方領土問題、竹島問題等差し迫った課題が山積している中で、ただマスコミの報道に踊らされてイメージだけで意見も持ったりすることって結構危険なことですよね。
すべての事象に対して、自分で能動的に情報を集めて自分の頭で考えるっていうのはあまり現実的ではないかもしれませんが、重要だと思うことに関しては、そういう習慣って大事だよなぁと、なぜかベルばらを通して感じてしまうお正月でした。